フコイダンの不毛な分子論争
現在、フコイダンを主原料とした健康食品の多くは、他社との差別化を図るために「分子量」の違いを大きく取り上げていますが、よく考えるととても奇妙な話です。
私たちが普段から食する食品は、「分子量」が高いものから低いものまで様々です。それなのに今まで、食品や栄養素の違いで吸収するかしないかを意識したことがありません。何故なら人間は、大きなものは酵素分解して吸収するか、酵素分解できない有機物はエンドサイトーシスという吸収する働きがあるからです。
※エンドサイトーシス
大きなものを膜でくるんで取り込む仕組みで、免疫細胞とも密接な関わりがあり、この仕組みを悪用して人体に侵入するウィルスなどもあります。この仕組みがフコイダンの免疫調整作用や、抗ウィルス作用にも何らかの関係があるでは、という説もあります。
また、フコイダンは多糖類ですが、低分子フコイダンということは単糖類ということになるのでしょうか?
そうなると、それはすでにフコイダンではないのではないかという疑問まで湧いてきます。
通常、低分子の有機物(アミノ酸、単糖、塩基)は高分子の有機物(蛋白質、多糖、DNA)の構成成分であり、単糖を含む「低分子有機物」は通常機能(生理活性)を持たないことがほとんどです。(機能しないということです)
また、この「低分子フコイダン」に必要以上に反応して「高分子フコイダン」を売りにする企業や、それでは一層のこと両方とも入れた方が良く見えると「両分子フコイダン」なんていう商品まで現れる始末。
フコイダンとは元来多糖類であり、精製、加工の段階で壊れさえしなければ、元から高分子な訳ですから・・・
低分子を謳う商品はもとより、それにまともに呼応して高分子を謳う商品。
どちらにしても、この低レベルで不毛な論争をしている企業や、そこに群がる学者・医師たちが哀れに見えて仕方ありません。
(本当は解っているが商業のために仕方なくというのが答えのような気がします。)
※2010年始めにある企業が群馬大医学部との共同研究で、高分子のままのフコイダンが体内に吸収されていることを、血液や尿に含まれるフコイダン量を調べる手法で証明しています。
